糖尿病ってどんな病気?食品に含まれる糖質は、消化・分解されてブドウ糖となり、体や脳が活動するためのエネルギー源として使われます。ブドウ糖は腸で吸収されて肝臓へと運ばれ、血液に含まれて体のすみずみに届けられます。この血液中のブドウ糖が増えすぎて、尿に糖が出る病気が糖尿病です。糖尿病の怖いところは、様々な合併症が全身にあらわれることです。中には生命の危険を脅かす病気もあります。厚生労働省が実施した、平成9年の糖尿病実態調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」は690万人にも上り、40歳以上になると5人に1人が糖尿病といわれ、今後、さらに増えることが予想されています。 メタボって生活習慣病?肥満症や高脂血症、高血圧、糖尿病などの生活習慣病は、一つ一つが独立した病気ではなく、肥満、特に内臓に脂肪が蓄積された肥満(内臓脂肪型肥満)が原因であることが分かってきました。このように、内臓脂肪型肥満によって、様々は病気が引き起こされやすくなった状態のことを『メタボリックシンドローム』といいます。そのため近年では治療の対象として考えられるようになってきました。多くの生活習慣病が、『メタボリックシンドローム』から始まります。
●痛風
痛風は尿酸という物質が原因で起こります。尿酸は誰でも一定量は身体の中に存在し、血液などの体液に溶けて循環し、尿の中に濾し取られて捨てられていきます。しかし、食生活や飲酒などが原因となり、血液中の尿酸の濃度が上昇して飽和濃度を越え、からだの中に蓄積されていきます。それだけではなく、痛風にかかっている人は心筋梗塞や、脳血管障害などの生命を脅かす生活習慣病を合併する割合も高いのです。
●高血圧
血圧というものは、体中にはりめぐらされた血管の内壁に血流によってかかる圧力のことです。高血圧・低血圧と表現しますがこの場合、内壁にかかる圧力が大きいと高血圧、小さいと低血圧だと言います。
高血圧が長期間続くと、内壁が厚くなり、弾力性を失います。結果傷付きやすくなり血栓やコレステロールが溜まりやすくなり、動脈硬化が引き起こされます。また血圧の上昇による血液の排出量も増加し、心臓にも大きな負担がかかります。
●高脂血症
高脂血症とは、血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪等が通常より多い状態です。メタボリックシンドロームの代表的な疾患と呼んでもよいでしょう。動脈硬化をはじめ、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症等の合併症を引き起こしやすくなります。